子どもが「絵を描く」という事について、少し考えてみようと思います。
いつ頃から、子どもは「絵を描く」ようになるのでしょう?

生物学に「反復説」という考えがあります。

地球の歴史の中で、生物は30億年前に誕生し、現在の人間まで進化してきました。
海ができ、海の中で単細胞の生命が誕生しました。それから、背骨のある生き物の魚が登場しました。そして、両生類、爬虫類と進化して、哺乳類が登場します。人類の登場は、数百年前ですから、ごく最近ですね!
生命の進化は、「時間の流れ」の中で変化し、発展してきました。

生命の、もう一つの「時間の流れ」は、赤ちゃんの誕生から、身体が成長して大人になっていくことです。

この二つの「流れ」の関係について考えたのが、生物学で「反復説」です。

生き物の進化の過程は、子どもの成長過程に繰り返されるという発見です。

そうやって、進化という観点からみると、「子どもの世界」って奥が深いですね~。

人類が切り開いてきた文化の出現の順序は、絵が先に出現し、次に文字が出現します。
しかも、世界の文字のすべてが絵からはじまっているのです!
  
 絵→絵文字→象形文字

「絵を描く」能力を得たうえで、それを基礎として、「書き言葉」を得ていくのが、人間の発達の順序です。

すごいですね~。はじめて知ったとき、感動しました!
なんて、壮大な仕組みなんでしょう!

絵は「話し言葉」と「書き言葉」の間にあり、そこに、絵のもつ秘密と魅力があるのです。

さあ、それでは、その秘密と魅力は次にお伝えしますね!